「こくさいてき」
「国際的な人間」ってなんじゃらほい。
そんなことを最近ずーっと考える。
締め切りの原稿を目の前に。移動中に。お風呂入りながら。
さっそくちょっと話を変えますね。
私の義理の兄が台湾の人なんです。姉の旦那サマ。
で。
彼が結婚前に京都に遊びに来てくれた時のこと。
観光の一つで近くの神社に家族で行ってみたんですね。
そしたら聞かれたんです。
「この布、紫と緑と・・・この色の組み合わせは何でデスカ?」
まーったくわかりませんでした。何にも。
他の質問も。近くの神社のことなのに。
感動したのは父が全て答えていたこと。
あ。もうひとつ違う話をさせてください。
私が東京に乗り込んだ10年前の話。20歳の頃でした。
京都から来たばかり世間知らずの小娘は関西弁丸出しで。
でも東京には京都好きの人がホントに多くて。
京都出身だというとちょびっとばかし話が盛り上がるのが嬉しかったです。
がしかし。盛り上がるのはホントにちょびっと。
というのは、東京の京都好きの人は京都のことに詳しいんです。
私より。
お寺や神社、街やその歴史。
食や伝統工芸などの文化。
みんなが詳しいというより、私が知らなさすぎたの。
「恥ずかしいっ」
そういう感情が先に出ました。
基本、性格が「ええかっこしい」なので。
それで私は京都の歴史の本や、京都弁の本、
食やお土産のガイドブックを買い漁りました。
そして人に聞かれたら、あたかも最初から知ってたように
本からの知識を話してました。ここは「ええかっこしい」がゆえ。
アホみたいな話ですが。
で。「こくさいてき」。
自分にも、もし子どもができるとして。
否が応でも世の中、国際的になるだろう近い未来で
何を身につけておいて欲しいかといえば
広い視野、英語力、物怖じしないハート、国際的な感覚・・・
それらよりもまずは、日本人としての心だったりします。私はね。
英語を話す前に、美しい日本語を覚えて欲しい。
日本にある、美しく繊細な文化を敬う気持ちと知識と目を持って欲しい。
日本人の根底にある精神を持った上で、世界と渡り合って欲しい。
だって日本人だから。日本人なのに。
生まれ育った日本のことをろくに知らないで「国際的」だなんて。
こどもで置き換えましたが。
私が私自身、こうありたいと思っていることでして。
熱くなりすぎましたが、そんなことを考えていました。
そうなりたい。勉強中。
もちろん英語も話せるようになりたいです。はい。
でも。
私よりも全然英語を話せないであろう父の方が
あの日は国際的に感じました。かっこよかった。